僕もまた、檸檬の爆弾を...その二

僕もまた、檸檬の爆弾を... : 小久保和雄

肥大化した数量を恐れよ。
産み落とされた欲望は、増殖し、
肥大化して、とどまる所を知らない。
その果てにあるのは『滅亡』の二文字だ。
後戻りはできない“時の矢”は、
すでに放たれた。
欲望を自己制御不能な人々に、
身の丈程の、清貧の思想を説いても、
空虚な念仏でしかないか。
常に、欲望を喚起する広告
宣伝文句が踊る、舞う、飛び交う。
放恣された欲望はとどまる所を知らない。
政治も、教育も、宗教も、歯止めにならず
悪しき市場原理に、身を委ねる。
思考し、哲学する心を、
爆薬にして檸檬に詰め、
街のここかしこに、仕掛けようか

「その三」に続く...。

『無言歌 乱声そして青聲』
乱声篇より
（写真 : 永野春樹）

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